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目次
1. 本記事の目的
新型コロナウイルスが各国で猛威を振るっています。
ニュースや新聞記事は、連日世界中のコロナウイルスの報道ばかりです。
最近では、東京の感染者数が300名以上に急増したとマスコミに報道されていることで、国民に不安の声が広がっております。
各国では、一般国民や医療従事者がコロナ禍の中でも移動できるよう、
モビリティ分野において様々な事業者が取り組みを行っています。
その中から一部抜粋してまとめさせていただきました。
なお、本記事はコロナウイルスの危険性を検証するものではございません。
2. フロリダ州のメイヨークリニックでは、医薬品とCOVID-19のテストサンプルの輸送に自動運転車を使用
フロリダ州のメイヨークリニックでは、医薬品とCOVID-19テストサンプルの輸送に自動運転車が使用されています。ジャクソンビル交通局(JTA)が、ビープやNAVYAと提携し、自動運転車を使用して、診療所のドライブスルー試験場所で収集された医薬品やサンプルの安全な輸送を促進しています。サンプルは、医療従事者がシャトルに乗り込む前に、安全なコンテナに入れられます。
3. アメリカのメトロポリタン交通局(MTA) は、エッセンシャルワーカーが費用をかけずにMTAのバスサービスを検索して利用できるアプリを開発
メトロポリタン交通局(MTA) は、「Essential Connectorモバイルアプリ」を開発しました。地下鉄が運行していない午前1時から5時までの夜間に、医療従事者等のエッセンシャルワーカーが移動するのに役立ちます。エッセンシャルワーカーは新しいアプリを使用して、費用がかからずMTAのバスサービスを検索して利用することができます。これにより夜間の移動が76%増加し、車両の運行率が150%向上しました。
4.シンガポール政府は、新型コロナ発症者の濃厚接触者を効率的に見つけるためにスマホアプリを開発し国民へ提供
「TraceTogether」は新型コロナ発症者の濃厚接触者を効率的に見つけるためにシンガポール政府が国民へ提供しているスマホアプリです。2020年3月20日、国内向けに配布を始め、現時点で100万人以上がユーザー登録しました。これは、全人口の15%以上が使っていることになり、これまでに50カ国以上の政府が自国への導入に興味を示しているとのこと。
アプリ所有者は新型コロナウイルスへの感染が判明した際、保健省の追跡チームから端末内のデータを同省にアップロードするよう同意を求められます。保健省が感染者に提供する認証コードと、アプリに表示されている認証コードの一致をユーザーが確認し、画面上のボタンを押すとデータがアップロードされる仕組みです。
なお、日本厚労省による「接触確認アプリ」は、「Trace Together」と、アップルとグーグルが共同で開始するものです。
5.ロンドン市交通局は、バス乗客の前方扉からの乗降は禁止とし、バス運転手の接触機会を減らす
バス運転手や地下鉄、鉄道の職員ら20人以上が死亡したロンドンでは、この事態を受けてロンドン市交通局がバスの運転手を防護する新たな措置を発表しています。
具体的には20年4月20日から、乗客の前方扉からの乗降は禁止とし、バス運転手との接触機会を減らし、中扉あるいは後方扉のみに変更しました。また、運転席に一番近い前部の座席にロープが張られ使用禁止とし、運転席には透明の保護スクリーンで仕切りを設けました。また、バス運転手の休憩施設を閉鎖して、臨時のバス車両を用意し、休憩所として運営しています。
6.スイスのジュネーブ州では4月30日にソフトモビリティ推進策を発表
新型コロナウイルスの影響による活動制限措置や感染予防のため、人々の移動手段が、公共交通機関や自動車から自転車や徒歩にシフトする「ソフトモビリティ」の動きが、スイスで加速しています。
チューリッヒ連邦工科大学とバーゼル大学による、スマートフォンアプリを用いた移動実態調査結果によれば、非常事態宣言により活動制限措置が開始された3月16日以降、電車やトラムによる移動はほぼゼロにまで減った半面、自転車による移動は4月上旬には2倍以上に増えたことが示されました。
こうした調査を受けて、ジュネーブ州で4月30日に、ソフトモビリティ推進策が発表されました。これは、新型コロナウイルス感染拡大防止の活動制限措置が緩和され、経済活動が復旧したときに起こる混雑緩和や、感染リスク低減の観点から、公道の駐車スペースや車線を減らして60日間の臨時自転車道を設けること、歩行者用信号を点滅信号に変更し、道路横断の待ち時間を減らして横断歩道の混雑を緩和すること、からなります。
以上、調査結果でした。この中には「TraceTogether」のように既に日本で利用されているものもあります。海外での良い施策は学んで、日本のモビリティ分野に取り込むことが必要だと考えます。
なお、重ねて申し上げますが、本記事はコロナウイルスの危険性を検証するものではございません。
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