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目次
1. 本記事の目的
本記事では、アニコムホールディングス(8715)との関係性から、日本動物高度医療センター(6039)の株式を推奨し、その理由を説明します。
結論として、昨今のペットブームによりアニコムの展開するペット保険市場が急成長しており、動物に対する先進医療は数年後に需要が高まっていくと考えられます。そのため、アニコム保険の商品販売の伸びは、将来的に日本動物高度医療センターの診療数の伸びへと波及していき、日本動物高度医療センターの売上高や利益は増加していくため、当株式は「買い」とさせていただきます。
2. 日本動物高度医療センターの概要
日本動物高度医療センターは、平成27年に東京証券取引所マザーズに上場した、動物の高度医療を行う施設を運営する企業です。
ペットである動物も家族の一員であると考える人は、人間と同じように放射線治療装置やMRI、CTなどの先進医療設備を備えた施設で専門知識と経験を持った獣医師に診療を必要としています。
そのため診療の質を高めるべく、飼い主にとってのかかりつけ動物病院と連携し、完全紹介によってのみ診療を行う二次診療を行うことが、日本動物高度医療センターの役目となります。
日本動物高度医療センターの業績は、売上高や利益が過去6年間微増傾向です。
3. アニコムHDの概要
一方、アニコムHDはペットの健康保険を展開する企業です。主力商品は「どうぶつ健保ふぁみりぃ」という商品で、動物の通院や入院、手術で受けた診療費を全国どの動物病院で受けた診療でも補償する商品です。補償割合は70%と50%の二種類あります。
また、2017年からは、「どうぶつ健保ぷち」という商品が発売されました。これは、入院と手術の補償に特化する代わりに、保険料をこれまでの約1/3に抑えた商品です。
加えて、2019年からは、「どうぶつ健保しにあ」という商品を発売しました。これは、新規加入対象年齢を8歳以上とし、入院と手術に特化した商品です。
対象となる動物は15種類です。犬と猫、鳥、うさぎ、フェレットやモモンガ、リス、ハムスター、チンチラ、ヘビ等非常に多様であり、対象どうぶつ数は業界最多規模です。一年毎に契約更新は必要なものの、原則終身での保険継続が可能です。
アニコムHDの業績は、利益にブレがある一方で、過去6年間売上高の伸びが著しいです。
4. 二社の外部環境
この二社の共通点として、ペッド市場の伸びの恩恵をダイレクトに受けるというものがあります。矢野経済研究所の調査では、ペット関連総市場規模が2014年から年々増加しており、今後も増加していくと予測しています。このことは、日本動物高度医療センターおよびアニコムHDにとって追い風に働くと言えます。
また、コロナウイルスの流行により、ペットの販売が増えているという報道もあり、これも二社の追い風となります。
5. 日本動物高度医療センターの推奨理由をアニコムHDとの関係性
二社の関係性を図にまとめました。まず顧客である飼い主と動物はアニコムの保険に加入し、保険料を支払います。顧客は保険料を支払うとアニコムの保険証を受け取ることができます。
飼い主は、ペットが病気やケガに見舞われた時、まず近所のかかりつけ病院で診療を受けます。その際、保険証を提示した場合に、安い金額での診療を受けられるというスキームとなっています。
日本動物高度医療センターは高度医療を担う施設であるため、病院が重症である場合、かかりつけ病院から紹介を受けます。紹介の後、飼い主が日本動物高度医療センターへペットを連れていき、診療を受けます。この場合も、飼い主は保険証を提示した場合に、安い金額での診療を受けられます。
病院が一時的に立て替えた診察料は、申請により月末にアニコムがまとめて病院へ支払います。
ここで重要なのは、日本動物高度医療センターの診察料は、かかりつけ病院からの紹介およびアニコムの保険契約者の伸びが重要な成長ドライバーと言えることです。ペットの飼い主は保険証があれば無加入である場合と比較し金額を気にすることなく診療を受けられます。売上の伸びからもわかる通りアニコムの保険契約者は増えているため、今後も日本動物高度医療センターの診療数は増えると考えられます。
加えて、紹介を受ける連携病院数は増加基調であるため、今後の業績に期待できます。
6. まとめ
結論として、昨今のペットブームによりアニコムの展開するペット保険市場が急成長しており、動物に対する先進医療は数年後に需要が高まっていくと考えられます。そのため、アニコム保険の商品販売の伸びは、将来的に日本動物高度医療センターの診療数の伸びへと波及していき、日本動物高度医療センターの売上高や利益は増加していくため、私は当株式を「買い」とさせていただきます。
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