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目次
1. 本記事の目的
どうも、中小企業診断士として活動しているhk5です。
本記事では、自分の会社に帝国データバンクや東京商工リサーチ等の信用調査会社の調査の内容についてお話させていただきます。
※今回どちらの報告書の話であるかは、隠させていただきます。
結論として、信用調査会社の調査自体は安く、必要であればどんどん活用してほしいです。ただし、信用調査会社は集めたデータを元に商品を販売し利益を上げるため、必要のない商品を買わされる可能性もあります。
2. 信用調査会社とは?
信用調査会社とは、主に法人をターゲットとし、新たな取引や提携を行う際に重要な財務情報等の定量情報や社長の経歴といった定性情報から、倒産の確率に紐づく企業の信用度を付与する企業です。
この信用調査という仕事は、企業同士の取引を円滑にし、社会の経済発展を促すという点で非常に重要なものです。ちなみに、企業に直接訪問し、この信用調査を行う人のことを「調査員」と言います。
以下のページで、信用調査会社のことは詳しく書いてあります。
【参考】自社に信用調査会社が来た!帝国データバンクや東京商工リサーチの対応方法
3. 調査報告書の料金について
調査報告書は、基本的に調査会員加盟料というチケットを購入し、それを使用して調査依頼をかけることで作成されるシステムです。信用調査会社としては、先にキャッシュが入ってくるので、今後も本システムは続くと思われます。
その調査会員加盟料の料金は、5枚で税抜き120,000円、150枚で2,250,000円です。5枚の場合は一枚あたり24,000円です。
正直高いと思った方は多いでしょう。しかし、この料金は非常に安いです。理由としては、調査は一回一時間~二時間くらい要するため、報告書作成の時間を考えると調査は多くて一日二回~三回くらいしか行えません。また、作成された報告書を審査する工程も多くの人数が関わっております。
特に調査員の給料は安くないため、その人件費を考えると、調査一回あたりの料金である24,000円は全然高くないのです。
噂ですが、コストを考えると調査業務自体は赤字であるらしいです。しかし、信用調査会社はビジネスモデル上情報を集めることが非常に大切となるため、調査業務は一生辞めることができないでしょう。
また、オプションとして報告書の納品を早めるものがあります。例えば、7日前後で納入される超特急というオプションは4,000円、12日前後で納入される特急というオプションは3,000円です。通常の納入が30日前後要することを考えると、本オプションを利用するのもありかと思われます。
他の製品として、企業が一年以内に倒産する確率を算出し提供する「倒産予測値」や、倒産情報を扱う「ニュース」等があります。ただ、必要のない高価な製品を買わされる可能性もあるので、購入の際は良く吟味しましょう。
4. 報告書の評点について
信用調査会社の評点には、A~Eの五段階の信用程度があると言われています。まず一番上のA段階は、評点86点~100点の企業が当てはまります。この86点~100点という評点を取るのは非常に困難で、トヨタ等の一部の超一流企業のみ可能です。
次の段階のB段階は、評点66点~85点の企業が当てはまります。この66点~85点という評点を取るのも困難です。企業としては超一流企業も普通に存在してあり、確か本田等の若干利益率に難がある企業がここに位置しております。
次の段階のC段階は、評点51点~65点の企業が当てはまります。この点数であれば信用的に安心できる企業です。上場している企業であれば大体ここらへんの点数となります。あと、利益をしっかりあげている中小企業の優良企業も、評点項目である規模等の点数が取れない傾向となるため、この段階に位置することが多いです。
その次がD段階で、評点36点~50点の企業が当てはまります。ここにくると若干倒産の危険性が上がります。特に40点以下の企業は財務や経営者に難のある会社が多いです。
最後がE段階で、評点35点以下の企業が当てはまります。倒産している会社の評点は大体この段階に入ります。創業間もないベンチャー企業でなければ、この点数は倒産のフラグであると考えてもようでしょう。
ちなみに、報告書の項目は以下のページで説明しています。
【参考】自社に信用調査会社が来た!帝国データバンクや東京商工リサーチの対応方法
また、倒産の定義は以下のページで説明しています。
【参考】今更聞けない倒産の定義:六つのケースを分かりやすく解説
5. まとめ
以上、信用調査報告書の評点の目安と調査の裏側を説明しました。これから調査をかけるか迷っている人、報告書の評点をどう見るか迷っている人は是非参考にして下さい。
結論として、信用調査会社の調査自体は安く、必要であればどんどん活用してほしいです。ただし、信用調査会社は集めたデータを元に商品を販売し利益を上げるため、必要のない商品を買わされる可能性もあります。
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