自社に信用調査会社が来た!帝国データバンクや東京商工リサーチの対応方法

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1. 本記事の目的

どうも、中小企業診断士として活動しているhk5です。

本記事では、自分の会社に帝国データバンクや東京商工リサーチ等の信用調査会社から調査の協力が来た場合について、知っている限りお話しさせていただきます。

結論として、信用調査会社から調査協力が来た場合には、あなたの会社と新たな取引を考えている企業がいるか、銀行等金融機関が融資の際の検討材料にしている可能性があるため、最大限協力すべきということです。

2. 信用調査会社とは

信用調査会社とは、主に法人をターゲットとし、新たな取引や提携を行う際に重要な財務情報等の定量情報や社長の経歴といった定性情報から、倒産の確率に紐づく企業の信用度を付与する企業です。

この信用調査という仕事は、企業同士の取引を円滑にし、社会の経済発展を促すという点で非常に重要なものです。ちなみに、企業に直接訪問し、この信用調査を行う人のことを「調査員」と言います。

この信用調査で集めた情報を使用して、信用調査の報告書やデータの販売を売却することで売上を得ています。ただ、この信用調査報告書は、調査の対象となった企業は確認することができません。加えて、調査を依頼した企業も調査先企業には絶対に明かされません。
こうした部分で、信用調査会社に不信感を持つ経営者の方が一定数存在するのも事実です。

また、企業の倒産情報を収集し、それを公表するという役割も担っています。時々テレビで信用調査会社が取り上げられますが、この業務を特集したものが多いです。

主な企業としては、業界トップの売上高を誇る帝国データバンクや業界二位の東京商工リサーチ、上場企業であるリスクモンスター(3768)挙げられます。なお、リスクモンスターは東京商工リサーチの情報を利用しております。

3. なぜ自社に信用調査会社が来るのか

冒頭にも話した通り、それはあなたの会社と新たな取引を考えている企業がいるか、銀行等金融機関が融資の際の検討材料にしている可能性があります。

取引を考えている企業が調査を依頼し、あなたの企業に調査員が来た場合には、調査の依頼先がある程度以上の規模があることが多いので、最大限調査に協力してください。
特に日本を代表する車のメーカーや総合総社等は、新たな企業と取引をする際にほぼ必ずこの信用調査を行っています。

二つ目の銀行等金融機関が融資の際の検討材料に使うという点では、最新の注意が必要です。
と言うのも、銀行等の金融機関では、融資を行う際に必ず信用調査会社のデータを確認しています。加えて、すでに融資を実行している企業の場合は、自行独自の企業データベースを確認していることも多いです。そのため、二つのデータに乖離があった場合、金融機関はあなたの会社に不信感を募らせる場合があります。
そのため、調査員には必ず事実を伝えるようにしてください。

また、ネガティブな調査として、買掛金の未払い等により、既存取引企業があなたの会社の信用度を疑っている可能性もあります。もし会社の経営が傾いてきた時に調査が入ったのであれば、そうした可能性も念頭にいれる必要があります。

4. 調査報告書の内容

では、信用調査の内容をまとめた調査報告書には、どのようなことが書かれているのでしょうか。詳しいことは書けませんが、内容は大体九つの構成で出来ております。

一つ目は、企業の基本情報です。企業の住所や事業内容、信用点数等が記載されています。すべてのページのサマリーのイメージです。

二つ目は、登記情報等です。役員や株主等法人登記の内容が主に記載されています。この法人登記は、税務署で信用調査会社が取得しています。

三つ目は、従業員の数や保有している設備の内容です。例えば、運送会社の場合は保有している車両の数やトラック等の種類が記載されています。

四つ目は、代表者に関する情報です。ここの部分は調査の際に根掘り葉掘り聞かれます。また、調査員の主観により、経営者のタイプ(経営に積極的等)も記載されています。

五つ目は、企業の沿革です。設立の経緯や関係会社等が記載されています。企業のHPがある場合は、沿革のページを確認していることも多いようです。

六つ目は、企業の業績です。ここでは決算書データの定量情報や、調査員が記載した定性情報が記載されています。

七つ目は、取引先の情報です。その企業がどこから仕入れを行っているか?またどのような企業に販売しているか?ということを記載しております。

八つ目は、銀行取引の情報です。どの銀行からどのくらい融資を受けているのかといった間接金融の情報が記載されています。

九つ目は、今後の見通しです。今まで記載された内容を参考に、主に調査員が文章で記載しています。この部分は、調査員によって内容の量や質が大きく異なります。

注意しなければならないのは、非協力的な部分があると評点が下がる可能性があるということです。特に決算書の資料開示を行わないと大きく減点となる可能性があるので、資料の開示は可能な限り協力しましょう。

ちなみこの評点は、満点の半分以上をとると一般的に信用があると言われています。

5. まとめ

結論として、信用調査会社から調査協力が来た場合には、あなたの会社と新たな取引を考えている企業がいるか、銀行等金融機関が融資の際の検討材料にしている可能性があるため、最大限協力すべきです。

太々しい態度に時々不信感を募らせることもあるかと思いますが、調査に対し真摯に向き合ってください。

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このサイトを運営しているhk5です。
1991年生まれ、東京生まれ東京育ち。
都内の某私立大学を経て、某シンクタンクの支社決算業務の主担当として従事。 3年半勤務後、某コンサルテインングファームでAIプロジェクトの企画書作成、某金融機関のチャットシステム実装のPMO、某政府系組織のシステム企画の要件定義等を経験する。
現在、都内の某国立大学院で経営学を学習中。加えて、大学院と提携しているコンサルティングファームと協業し、将来の公立病院の経営戦略をテーマにレポートを執筆中。
また、中小企業診断士として、週1~4程度の頻度でベンチャー企業の業務を手伝い、新事業企画の立案や収支シュミレーションの作成等、パワーポイントを中心とした資料作成や市の融資相談員を行っている。
趣味は星野リゾートと離島巡り。日本中回りたいと思っている。
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