この記事を読むのに必要な時間は約 15 分です。
目次
1. 界伊東とは
界伊東は、星野リゾートが運営する旅館の一つです。2018年12月21日にリニューアルオープンした宿で、館内の様々な場所で豊富な湯量を誇るかけ流しの温泉を楽しみ、1泊2日で伊豆の四季を体感できる宿に生まれ変わりました。全30室の客室は、地域の伝統工芸や文化を取り入れたご当地部屋「伊豆花暦の間」となっております。
温暖な気候で、海に近い伊東エリアでは多くの椿が咲き誇ります。椿の花びらをひとつずつ丁寧に集めて出来た染液で朱色に染め上げる「椿の花びら染め」や種から抽出する「椿油づくり体験」などを椿を用いた体験が用意されています。
アクセス
東京からだと東名高速道路を利用して車で行くことが出来ますが、自分は電車を利用しました。
界伊東は、横浜駅から特急踊り子号で約60分の伊東駅から徒歩で向かいます。関東圏から結構近いですね。
踊り子号は安くて大好きです。指定席でも片道3,000円弱で行けます。座席も割と快適です。
伊東駅で降ります。割と周辺は栄えています。
徒歩だと12分程度かかるので、歩きがつらい方はバスやタクシーを利用してください。
少し入口が分かりにくいですが、結構目立つ建物が界伊東です。
2. 利用したプラン
今回利用したプランは、4名定員の和室です。もちろん、星野リゾート系列の宿泊で一番の楽しみである夕朝食付きです。全て込みで一人当たり44,150円のプランでした。
界ブランドの特徴としては、チェックアウトの時間が遅いということが挙げられます。12時チェックアウトです。ちなみに、チェックインは15時ですが、早く行きすぎても部屋に入れません(アーリーチェックインのオプションはあり)。
もう一つ「界」ブランドの良い点としては、一つの施設におけるお客さんの総数が少ない(界伊東は30部屋)ことです。そのため、お風呂や食事もゆったりと楽しむことができます。また、若者が少ないため、ガヤガヤワイワイした雰囲気が苦手な方には本当におススメです。
また、界ブランドは施設ごとに値段が大きく異なるという点があります。ダイナミックプライシングなので値段は季節ごとにことなりますが、紅葉の時期に訪れた界加賀は約5万円かかりました。ちなみに界津軽と界鬼怒川は約4万円でした。
1階が大浴場と湯上り処、2階が売店やトラベルライブラリー、その他が客室みたいです。
また界には、「界タビ20s」という若者には嬉しい激安プランがあります。これは、20代限定のプランで月~木曜日限定で予約できます。1泊2食付で一名当たり 19,150円で宿泊できる最高のプランです。
3. 界伊東のサービス
ご当地楽
星野リゾートの「界」では、その土地ならではの魅力を楽しめるよう特別なおもてなしである「ご当地楽」が用意されています。
界伊東のご当地楽は、椿油づくり体験です。椿の生育に適した伊東エリアでは、晩秋から春先まで様々な種類の椿が咲き誇ります。椿の実を圧搾機で搾って椿油を作り、出来立てを使う体験ができます。
結構特殊な圧搾機が用意されています。
ヤブ椿の殻を割り、中身を取り出します。
中身を機械に入れます。
搾りかすは固まって取り出します。
油は少ししか抽出してできません。持って帰れますが、精製していない「搾りたての椿油」は酸化がしやすいため、2、3日中の使用が必要なようです。化粧品みたいな感じで使うようです。
風鈴オーケストラ
全国の「界」では、2023年6月1日から8月31日の間、21通りの音色で涼を楽しむ「界のご当地風鈴オーケストラ」が登場します。全国の「界」21施設に、素材や音にこだわったご当地の風鈴を設えた湯涼みスポットが登場します。 それぞれの施設の湯涼みに最適な空間で、風鈴が奏でる音色に涼を感じる特別な湯上がりを楽しめます。
界伊東では、伊豆半島に流れる狩野川の砂鉄や磁鉄鉱を混ぜ込み、通常よりも高く響きのあるガラスを用いた伝統工芸品「みしま風鈴」が足湯で見れます。
花色かき氷
伊豆は温暖な気候で、年間を通して四季折々の花を楽しむことができます。花色かき氷は初夏から夏にかけて松川湖を始めとする伊東周辺で咲く花を表現しているようです。
みかん、リンゴ、ミルク味でした。暑い夏にはうれしいサービスです。
トラベルライブラリー
界伊東には、ゆっくりくつろぐことができるトラベルライブラリーが2Fのフロント脇に設置されています。トラベルライブラリーとは、ご当地の歴史や文化、自然、工芸にまつわる本から旅情を盛り上げる物語まで、ずらりと並んでいる場所です。
無料の水や紅茶、ゆず系のドリンクが置いてあります。もちろん、コーヒーマシンもあります。24時間いつでも利用することができます。
カウンター席には電源もしっかりと用意されています。仕事が快適にできそうです。
ここで淹れたドリンクは、どこへでも持ち運ぶことができます。
温泉
温泉は広々としており、非常に快適でした。タオルやスキンケアは常備してあるので、手ぶらでいきましょう。
湯上り処
湯上がり処には、無料のドリンクがあります。
自動販売機もあります。
無料のドリンクは、レモンジュースと甘茶が置いてありました。
もちろん、界に必須のアイスキャンディーもあります。界伊東のアイスキャンディーも何種類もあり、飽きがこなさそうです。
ウェルカムサービス
和菓子が置いてあり、小腹が空いたときにに嬉しいです。伊東らしく華椿というお菓子でした。
アメニティ
界伊東のアメニティです。部屋には乳液からローションまで、スキンケア商品が一式揃っています。また、ヘアゴムや櫛、カミソリ、歯ブラシも部屋に無料でついております。タオル等を持ち運ぶ際に使う風呂敷もおしゃれです。風呂敷はお土産に持ち帰れます。
部屋着として。作務衣や上着があります。服のサイズは受付で変える事ができます。
作務衣を着ると、夏は本当に涼しく過ごせます。
ドリンクサービス
界は無料のドリンクサービスが部屋についています。
食器は豊富に用意されています。特に界のドリップコーヒーは美味しいのでお持ち帰りください。
冷蔵庫には、冷水筒に入った無料のお水とジュース、甘酒やハートランドビールが入っていました。
4. 界伊東の部屋
今回私が宿泊したのは、「伊豆花暦の間」です。
伊豆の草花で染めた糸を使い四季のうつろいを表現した花暦スクリーンが客室を彩ります。
清潔でとても広く、非常にシンプルな部屋です。
ソファーやベッドもゆったり配置されています。電源も多数設置されています。
お風呂やトイレも流石星野リゾート、綺麗で清潔です。アメニティも非常に充実しています。もちろんドライヤーも完備されています。トイレはシックかつ綺麗ですね。
トイレは非常に綺麗です。
風呂場はなんと檜風呂です。
ベランダには庭なんかもあります。
5. 界伊東の食事
界伊東では、会席料理を楽しむことができます。伊豆ならではの旬の山海の幸を楽しめる会席料理です。
夕食
界でのお食事は、空間を贅沢に使ったモダンな食事処で楽しむことができます。
半個室は広々としています。
懐石料理にはやっぱり日本酒です。
一杯目は正雪です。非常にまろやかなお酒でした。
二杯目は池のさとです。特別純米の中ではキレがあるお酒でした。
お品書きは下の写真の通りです。界のメニューは相変わらず種類が豊富です。海の幸が多いですね。
界伊東の料理は、金目鯛や海老といった地元の特産品を多く使っている印象です。他の界でもそうですが、出汁を大切にしております。
金目鯛のスモーク明日葉巻きです。明日葉は不足しており手に入らなかったため、シソで代用されていました。ニューサマーオレンジのゼリーが器の下に鎮座しており、酸味があってさっぱりしています。
鰻と山芋の博多です。出汁が効いており絶品でした。
メインは小皿に乗った宝楽盛りの八寸料理とお造りです。刺身は真鯛、金目鯛、カンパチというべたに美味しい魚の組み合わせです。
天ぷらも美味しいです。鱧や海老が使われています。
キビ餅は久しぶりに食べました。
界名物の土鍋ご飯です。おこげがめちゃくちゃ旨いです。界伊東の土鍋は牛時雨で、非常に食べ応えがありました。
汁ものや漬物とよく合います。
デザートにはクリームチーズが!ほうじ茶と一緒に食します。
朝食
夕食と同じ会場です。
光がよく入ります。
朝食のメニューも非常に多いです。
目覚めのジュースは温州みかんと山桃でした。
お米の炊き方も固めで、焼き魚やお浸しと非常に合います。
界伊東の朝食の目玉は鯵のなめろうです。最初はそのまま食べたり、ごはんに乗せて食べますが、最後はお茶漬けにして食べましょう。
夜にたくさんお酒を飲んだ人にはうれしいです。少し味が薄目なので、漬物等も少し入れると良いかもです。
6. その他
売店
界伊東の売店は、お土産ものやお酒、お菓子といったものがバランスよく並べられておりました。
至福の湯上りビール
入浴後の喉の渇きを癒す、界限定のオリジナルビールに金目鯛のかまぼこがついてくるセットです。一セット1,200円ですが、安いくらいの満足感です。
金目鯛のかまぼこはとにかく絶品でした。
足湯
界伊東には、湯上り処の横に足湯があります。落ち着きます。
夜も昼も雰囲気がよいです。
源泉プール
大浴場の近くには源泉を使ったプールがあります。そこまで広くはありません。
7. 周辺施設
伊東オレンジビーチ
伊東駅、そして伊東温泉旅館街からの最寄りの海水浴場が、伊東オレンジビーチです。
海の家もあります。
意外に透明度は高かったです。
7月から8月にかけて、伊東温泉は複数の祭りと花火大会があるため、是非見に行きましょう。
お神輿も賑やかでよかったです。
花火は豪快です。
お酒を購入したい時は・・・、「そがや」
界伊東の周辺には飲食店や居酒屋、が結構ありますが、お部屋でしっぽり楽しみたい場合は、そがやに立ち寄りましょう。ホテルから大体徒歩5分くらいです。
品揃えあ非常に良いです。クラフトビールや地酒、珍しいレモンサワーなんかもあります。
伊豆高原ビール 海の前のカフェレストラン
伊東駅から徒歩15分くらいの商業施設、マリンタウン内にあります。「漁師の漬け丼」など和食から、「茎ワサビとしらすたっぷりのピッツァ」「渡り蟹のトマトクリームパスタ」など、イタリアンメニューまで、バリエーションも豊富です。
テラス席なんかもあります。
タッチパネルで注文します。
クラフトビールにしては安いです。
大室は非常にさっぱりしたビールで、一杯目に最適です。
天城越えは非常にコクがあり、ビール好きには良いです。
伊豆牛のパスタを食べました。
もちろん、魚のメニューもあります。
成木屋
長野の戸隠そばと、伊豆の地のものが一緒に食べれる飲食店です。
炙り金目握り膳を食べました。正直このボリュームと内容で1,400円はありです。
楽食 和家
商店街にある居酒屋さんです。
カウンターが多く、楽しい雰囲気です。
ほろ酔いセットがとにかく激安です。
つまみや卵焼きを美味しくいただきました。
ガラス工房ニカイ glass studio nikai
吹きガラス体験ができます。
窯があるので夏は灼熱ですが、川沿いのため眺めは最高です。
吹きガラス体験をしました。料金は4,400円ですが多くの行程を体験できたため非常に満足です。
模様も選べます。
窯は灼熱です。
ガラス細工は本当に難しい。アイスコーヒーのサービスもありました。自分で他作った作品は後日郵送してくれます。
総合的な評価としては、他の界と比較してご当地楽が充実していたという印象です。ただ、夕食の食事メニューはもう少し工夫した方が良いかもしれません。朝食のお茶漬けは絶品でした。