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目次
1. 本記事の目的
本記事では、MaaS事業に力を入れているナビタイムジャパンという企業の、最近のMaaSの取り組みについて簡単に説明します。
ナビタイムのMaaS事業全体的な傾向としては二つあります。一つ目は、ナビタイムジャパンは個人ユーザー向けのサービスは「自転車」に関連するサービス、法人向けは機能を強化した課金サービスを設けている等、明確にターゲットを分け今後の展開を模索していることです。二つ目は、プレスリリースの増加から、データ分析を行う交通コンサルティング事業を伸ばしたいという可能性があることです。
2. ナビタイムとは
株式会社ナビタイムジャパンは、2000年3月に創業した企業で、地図ポータルサイトの「NAVITAIME」で知られるソフトウェア開発企業です。資本金は9,000万円で、営業収益は非公開です。従業員数は2019年10月1日現在で470名となります。
3. ナビタイムのMaaS施策①:自転車に対するサービスの強化
ナビタイムは、アプリや開発キットにおいて自転車に関連する機能の搭載を積極化しています。
機能の例としては、「PC-NAVITIME」で作成したサイクリングコースをGPXファイルで出力できる機能(2020/3)やナビゲーションアプリ開発キット「NAVITIME SDK」にて、バイクと自転車のルート検索機能(2020/7)を搭載しました。また、地図アプリの「ここ地図」において、自転車ルートを追加(2020/9)、自転車専用ナビゲーションアプリ「自転車NAVITIME」の推奨ルートにて、未舗装の道路を回避したルート検索機能(2020/10)を提供しております。 加えて、2020/2には多摩地域においてシェアサイクルの実証実験を実施したております。
4. ナビタイムのMaaS施策②:ビジネスユーザーの獲得強化
ナビタイムの最近の傾向としては、トラックやタクシーの運転手等、ビジネスユーザーの獲得を強化していることが挙げられます。
例えば、Android OS向け観光バス専用カーナビアプリ「バスカーナビ」提供(2019/12)や、トラックドライバー専用アプリ「トラックカーナビ」にて、投稿型の地点情報共有機能「みんなの地点」を追加(2020/6)しました。また、カーナビアプリ「カーナビタイム」にて、主にプロドライバー向けの「プレミアムプラス」コースを新設(2020/7)する等が施策として挙げられます。
5. ナビタイムのMaaS施策③:交通コンサルティング事業への取組強化
ナビタイムは、収集したデータを元に交通コンサルティング事業を行っており、直近一年間での関連するプレスリリースが増加傾向です。
例えば、2020年シルバーウィークにおける自動車の目的地検索の傾向分析(2020/10)や東京都内を出発地として検索されたデータを分析した新型コロナウイルスに関するお出かけ需要の変化分析(2020/8)、走行実績データと経路検索実績データを利用した緊急事態宣言に関する交通量および目的地検索の変化分析(2020/6)、首都高速道路小松川JCTの開通に伴う、「首都圏の交通流」への影響分析(2019/12)が挙げられます。
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